JMFでは、これまでもサステナビリティ委員会を通じて、サステナビリティに関するビジョン・目標について検討し、実現すべく取り組んできました。サステナビリティへの関心が高まる中、各ステークホルダーとの対話や協働で取組みを行うにあたり、サステナビリティに係るマテリアリティを特定し、可視化することで、とるべき対応策をより明確にできると考えています。特定にあたっては、Mission Statementやサステナビリティ基本方針をもとに行っています。
“貴社では、2019年のマテリアリティ特定以降、定期的に見直しを行い、KPI・目標を設定しながら各課題に着実に取り組まれてこられましたが、このたび実際の取組状況や国内外の動向を踏まえマテリアリティを大きく見直されました。特に「生物多様性」については、不動産を扱う企業として重要性が高まる中、自然資本への依存と影響の整理や保有物件での取組みを進められ、今回マテリアリティとして明確に位置づけられたことは、不動産運用業界の中でも先進的な取組みといえます。「人権」についても、人権デュー・ディリジェンスやリスク管理・モニタリングを通じて体制整備を進められ、今回明記されたことは貴社の人権尊重の姿勢を示すものです。
また、リスクと機会を改めて整理したことで、各課題がなぜ重要なのかをより明確に示されています。さらに、KPI・目標も実態に応じて再整理され、取組みとの整合性が高まっています。今後も必要に応じて見直しを行いながら、各課題への対応を一層深化されることを期待します。”
時代の変化や国際的な動向を踏まえ、2025年にマテリアリティの見直しを実施いたしました。マテリアリティの見直しは、原則3年に1度、定期的に行っています。
以下に、見直し後のマテリアリティをご紹介します。
この表は左右にスクロールできます。
| マテリアリティ | リスク | 機会 | KPI | 目標 | 取組み |
|---|---|---|---|---|---|
| 環境 | |||||
| 気候変動対応 | 気候変動の物理的影響によるテナント売上(または賃貸収入)減少と物件被害の増加 気候変動対応の遅れによるテナントや投資家からの評価低下 |
エネルギーの効率的利用によるコスト削減 | GHG排出量 | 2020年度対比でGHG総排出量を42%削減 前年度対比で年率4.2%削減 対象:Scope1&2(目標年:2030年) |
保有物件の省エネ化推進 再生可能エネルギーの導入 |
| 環境認証取得割合 | 環境認証物件比率65%以上(目標年:2030年) | CASBEE不動産評価、DBJ Green Building認証の継続的な取得 | |||
| レジリエンス | 災害後の復旧・補償などの費用増 | 物件の競争力向上 | 災害報告通信網整備率 エンジニアリングレポートの取得率 |
災害報告通信網の整備:100%維持 定期的なエンジニアリングレポートの取得:100%維持 |
BCPの整備 物件取得時の建物診断・地震リスク診断の実施 |
| 水資源 | 水使用量増加に伴うコスト増大 | 水使用量削減によるコスト削減 | 水使用量 | 水使用量を前年比で増加させない | 水使用量の削減に向けた取組みの実施 テナントとの協働による節水機器の導入 |
| 生物多様性 | サステナビリティを評価軸に持つテナントや投資家からの評価低下 | 投資家層の拡大 国際的な保全目標への貢献によるサステナビリティ評価の向上 |
生物多様性認証 | 取得済み認証の維持 | 物件における生物多様性の維持 保全活動の実施 |
| 廃棄物 | 処理コストの増加 廃棄物の増大によるレピュテーションの低下 |
廃棄物削減による処理コスト削減 | 廃棄物の重量 リサイクル率 |
廃棄物の重量を前年比で増加させない リサイクル率を前年比向上 |
廃棄物発生量のモニタリングの実施 一部の物件における廃棄物処理監査の定期実施 |
| 社会 | |||||
| テナントの健康性・快適性・利便性 | 物件の競争力低下 | 評価機関や投資家からのサステナビリティ評価の向上 テナント満足度・入居者満足度の向上 |
テナント満足度調査 | テナント満足度調査を3年に1回実施 | リニューアル時にコミュニケーション・スペースやリフレッシュスペースの改良 テナントにおける環境整備の充実 |
| ステークホルダーとの パートナーシップ |
テナントにおける安全や環境に対する負担増 物件の環境性能・配慮に対するテナント満足度の低下 |
テナントにとって魅力ある物件への進化 安定的な利益創出 |
グリーンリース導入件数 テナントにおけるサステナビリティ事項への取組み件数 |
グリーンリース導入件数を前年比向上 エンゲージメントを通じ、テナントによるサステナビリティ取組みの推進 |
テナント向け内装基準(環境配慮)の提案の継続 |
| 物件周辺環境の悪化 近隣地域におけるレピュテーションの低下 |
近隣地域の活性化 企業イメージの向上 |
物件における地域貢献プログラム実施 | 社会福祉団体の活動支援の定期開催 | 地域イベントへの敷地提供 ユニセフ募金や国連難民キャンペーンなどへの協力 |
|
| 人権 | 人権への悪影響によるレピュテーションの低下 | ステークホルダーからの信頼感の醸成 | 人権デューデリジェンス実施回数 | 人権デューデリジェンスを年1回実施 | 人権リスクに対する予防措置及びモニタリングの実施 人権尊重に関する情報の研修等による共有 |
| 人的資本 (人材育成、DEI、社員の健康・快適性・利便性) |
優秀な人財の流出 | ワークライフバランスの実現と継続就業支援 社員のエンゲージメント向上 |
①男性社員の育児関連の休暇制度利用率 ②管理職に占める女性社員割合 ③年間研修時間 ④社員満足度調査 |
①休暇制度利用率50%(育児休業取得者1名以上) ②管理職に占める女性社員割合を20%まで引き上げ(目標年2027年) ③一人あたりの年間研修時間20時間 ④社員満足度調査を年1回実施 |
育児関連制度に関するハンドブック等による周知 各種研修の実施 労働時間のモニタリング 社員満足度調査の実施 |
| ガバナンス | |||||
| 情報開示 | 投資家を含めたステークホルダーとの関係性の悪化 マーケットからの評価の低下 |
ステークホルダーの信頼感の醸成 | 適切な情報開示件数 | IR及び投資家説明会の実施回数 サステナビリティレポートを年1回発行 |
IR、投資家説明会の実施 GRESBへの参加および開示 CDPへの参加および開示開示 フレームワークに整合した開示の検討 |
| コンプライアンス・企業倫理 | コンプライアンス意識の低下によるリスクの発現 レピュテーションの低下 |
コンプライアンス意識の向上による顧客からの信頼感の確保 | 社員のコンプライアンス研修参加率 | 必須研修の参加率100% | 年複数回の研修を実施 年度ごとのコンプライアンス・プログラムの策定 社内・社外通報窓口の設置 |